りんご畑でシロツメクサを育てる理由|植物の力を借りた大湯ファームの土づくり
春から夏にかけて、大湯ファームのりんご畑では、
一面に白いシロツメクサの花が咲きます。
緑のじゅうたんに白い花が広がる景色はとてもきれいです。
「りんご畑なのに、どうしてクローバーがこんなにたくさんあるの?」
と思われる方もいるかもしれません。
実はこのシロツメクサ、自然に生えてきたものをそのまま残しているわけではありません。
大湯ファームでは、わざわざ種をまいて育てています。
きれいだから植えているわけでもありません。
シロツメクサを育てている理由は、大湯ファームが大切にしている「土づくり」にあります。

大湯ファームのりんご畑。一面に広がるシロツメクサは、土づくりのために種をまいて育てています。
一面に広がるシロツメクサ
シロツメクサの花が咲く時期になると、りんご畑の足元が白い花でいっぱいになります。
春のりんごの花や、秋の赤く実ったりんごとはまた違う、私たちの好きな畑の風景です。
この様子をInstagramのリールで紹介したところ、なんと13万回以上再生されました。
たくさんの方に見ていただき、私たちもびっくり。
普段、私たちにとっては身近な畑の風景ですが、これをきっかけに、
「どうしてりんご畑にシロツメクサがあるの?」
と思った方もいるかもしれません。
実際の畑の様子がこちらです。
なぜ、わざわざシロツメクサの種をまくの?
私たちが育てているのは、もちろんりんごです。
それなのに、なぜシロツメクサの種までまいて育てるのでしょうか。
その理由は、りんごの木を支えている土を大切にしたいからです。
りんごは一年育てて終わる作物ではありません。
一度植えたりんごの木は、同じ場所に根を張り、何年、何十年とそこで育っていきます。
毎年りんごを実らせてくれる木を育てるためには、目に見える実や枝だけではなく、その木を足元から支えている土も大切です。
大湯ファームでは、その土づくりのひとつとしてシロツメクサを育てています。

りんごの木の足元に広がるシロツメクサ。肥料だけに頼らず、植物の力も借りながら畑を育てています。
シロツメクサの力を借りる
シロツメクサは、クローバーとしてもおなじみのマメ科の植物です。
マメ科の植物の根には、「根粒菌(こんりゅうきん)」という菌が共生します。
この根粒菌には、空気中の窒素を植物が利用できる形に変える働きがあります。
窒素は植物が育つために必要な栄養のひとつです。
私たちは、必要なものをすべて肥料として与えるのではなく、
植物がもともと持っている力も借りながら、畑を育てていきたいと考えています。
シロツメクサは、そんな私たちの土づくりを手伝ってくれている植物のひとつです。
肥料だけに頼らない土づくり
大湯ファームでは、できるだけ農薬の使用を抑えた減農薬栽培に取り組んでいます。
そして、農薬を減らすことだけではなく、りんごが育つ畑そのものを大切にすることも必要だと考えています。
シロツメクサの種をまき、育てることもそのひとつです。
シロツメクサは畑に根を張り、成長します。
そして伸びたら草を刈り、刈った草も少しずつ土へ還っていきます。
種をまく。
育つ。
花が咲く。
刈る。
そして土へ還る。
そんな自然の循環を利用しています。
肥料だけに頼るのではなく、植物の力を借りながら土を育てていく。
これも、大湯ファームが続けているりんごづくりのひとつです。
土づくりは、一年ではできません
シロツメクサを植えたからといって、すぐに土が良くなったり、翌日のりんごが美味しくなったりするわけではありません。
土づくりは、すぐに結果が見えるものではないと思っています。
種をまいて、育てて、刈って、土へ還す。
それを毎年繰り返していく。
その積み重ねが、土づくりです。
りんごの木も同じ場所で何年、何十年と育っていきます。
だからこそ、目の前の一年だけではなく、5年後、10年後もりんごを育てていける畑を残していきたいと思っています。

育った草は刈り、やがて土へ。こうした作業を毎年繰り返しながら、少しずつ畑を育てていきます。
減農薬栽培も、毎年の積み重ね
りんごづくりは、一年に一度しか経験することができません。
「今年はこうしてみよう」
と取り組んだ結果を見て、次に生かせるのは翌年です。
でも翌年になれば、気温も雨の量も木の状態も変わります。
自然を相手にしているので、思い通りにならないこともたくさんあります。
私たちも、まだまだ勉強することばかりです。
それでも一年一年畑を見ながら、少しずつ経験を積み重ねていく。
減農薬栽培も、土づくりも、その繰り返しだと思っています。

りんごの木を何年、何十年と支えていく土。すぐに答えは出ませんが、一年一年の積み重ねを大切にしています。
りんご畑では、足元も見てみてください
りんご畑というと、春に咲くりんごの花や、秋の赤いりんごに目がいくと思います。
でも、大湯ファームのりんごづくりは、足元でも行われています。
一面に咲いているシロツメクサも、そのひとつです。
ただきれいだから生やしているのではなく、土づくりのために私たちが種をまいて育てています。
白い花の下では根が伸び、植物や土の中の生き物が活動しています。
目には見えにくい部分ですが、そんな畑全体の力も借りながら、私たちはりんごを育てています。
ちなみに、シロツメクサの中には四つ葉のクローバーが見つかることも。
畑仕事の途中で見つけると、やっぱり少し嬉しくなります。
まとめ
大湯ファームのりんご畑に一面に広がるシロツメクサ。
自然に生えているものではなく、土づくりのために、わざわざ種をまいて育てています。
シロツメクサはマメ科の植物で、根に共生する根粒菌には、空気中の窒素を植物が利用できる形に変える働きがあります。
私たちが大切にしているのは、
肥料だけに頼るのではなく、植物の力も借りながら畑を育てていくこと。
すぐに結果が出ることではありません。
毎年種をまき、育て、刈り、また土へ還していく。
その小さな積み重ねが、土づくりにつながっていくと考えています。
減農薬でりんごを育てることも、土を育てることも、一年で完成するものではありません。
一年一年、できることを積み重ねながら。
これからも大湯ファームらしいりんごづくりを続けていきたいと思います。





























