大河ドラマから生まれたりんご「未希ライフ」誕生の物語
8月下旬になると、大湯ファームの園地で真っ赤に色づく「未希ライフ」。
木いっぱいに、たわわに実った姿を見ると、毎年のことながら嬉しくなります。
甘みがあり、パリッと爽やかな味わいの未希ライフですが、
実はこのりんごには、ちょっと珍しい誕生の物語があります。
「未希ライフ」という名前。
実は、NHK大河ドラマがきっかけとなって生まれた名前なんです。

弘前が舞台となった大河ドラマ『いのち』
1986年に放送されたNHK大河ドラマ『いのち』。
橋田壽賀子さんが脚本を手がけ、戦後の青森県を舞台に描かれた作品です。
主人公の名前は、高原未希(みき)。
ドラマの中にはりんご栽培も登場し、新しく生まれたりんごに、主人公の名前から「未希」と名付けるエピソードがありました。
そして、このドラマのりんご栽培の場面に関わっていたのが、弘前のりんご育種家、工藤清一さんです。
大河ドラマの撮影にも関わった工藤清一さん
工藤さんは『いのち』の撮影で、りんご園の撮影場所を提供したり、
りんご栽培の技術指導をしたりしていました。
そして工藤さん自身も、長年にわたり、
新しいりんごを生み出すための品種改良に取り組んでいました。
その中から生まれた一つのりんご。
赤く色づくそのりんごに、工藤さんはドラマに登場した「未希」という名前を残したいと考えたそうです。
原作者の橋田壽賀子さんから「未希」という名前を使う許可をいただきました。
ところが、「未希」だけでは品種名として登録することができませんでした。
そこで加えられたのが、
『いのち』= LIFE(ライフ)
という言葉でした。
未希 + LIFE = 未希ライフ
こうして「未希ライフ」という名前が誕生しました。
ドラマの主人公の名前と、ドラマのタイトル。
その二つが一つになって、現実のりんごの名前として今も残っているんです。

未希ライフの育種家・工藤清一さん
『マツコの知らない世界』へ工藤さんのお写真を
そして昨年、私たちにとって嬉しい出来事がありました。
TBS『マツコの知らない世界』で、工藤清一さんが
りんごの育種家として紹介されることになり、
大湯ファームから工藤さんのお写真を提供させていただきました。
工藤さんはすでにお亡くなりになっています。
放送後、ご家族から、
「少しでもテレビに出られて、天国で喜んでいるでしょう」
というお言葉をいただきました。
その言葉が、とても心に残っています。
長い年月をかけてりんごの品種改良に取り組み、新しいりんごを生み出してきた工藤さん。
その歩みを伝える機会に、私たちも少しでもお役に立つことができたのなら、本当によかったと思います。
そして今年も、未希ライフが実っています
大河ドラマ『いのち』が放送されたのは1986年。
それから長い年月が経ちました。
けれど今も、工藤さんが育成した「未希ライフ」は受け継がれ、
私たちのりんご園でも毎年たくさんの実をつけています。
春に花が咲き、小さな実がつき、少しずつ大きくなって。
そして夏の終わりには、真っ赤なりんごが木いっぱいに実ります。
普段は当たり前のように見ている景色ですが、
未希ライフが生まれるまでの物語を知ると、少し違って見えてきます。
一つの大河ドラマから始まった物語が、りんごになって今も続いている。
今年も、未希ライフがたわわに実りました🍎

一つの大河ドラマから始まった物語が、りんごになって今も続いている。





























